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介護のエキスパート
淑徳大学 総合福祉学部
結城康博 教授にインタビュー

人生100年時代に備える

2007年生まれの子どもの半数が107歳まで生きると推定され
日本は人生100年時代を迎えます。新しい時代を迎えようとしている日本のこれから、
そして人生100年時代の老後を豊かに暮らすための心得を、
結城康博教授にお聞きしました。

※「ライフ・シフト」(東洋経済新報社)より

介護のエキスパート
淑徳大学 総合福祉学部
結城康博 教授にインタビュー

人生100年時代に備える

2007年生まれの子どもの半数が107歳まで生きると推定され
日本は人生100年時代を迎えます。新しい時代を迎えようとしている日本のこれから、
そして人生100年時代の老後を豊かに暮らすための心得を、結城康博教授にお聞きしました。

※「ライフ・シフト」(東洋経済新報社)より

1969年生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒業。法政大学大学院経済学研究科博士前期課程修了、法政大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。地方自治体にて介護職、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員として勤務。厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会委員を務めた実績を持つ。著書には『在宅介護-自分で選ぶ視点』『介護破産-働きながら介護を続ける方法』『正義と福祉-競争と自由の限界 』『親の介護でパニックになる前に読む本 』『介護職がいなくなる-ケアの現場で何が起きているのか 』など。介護のエキスパートとしてメディアにも多数出演。

人生100年時代を迎える日本をどのように見ていますか?

2025年に団塊の世代が75歳を迎え、人口の約18%を後期高齢者(75歳以上)が占める※1ことから「2025年問題」として懸念されていますが、私は団塊の世代が85歳を迎える2035年に危機的状況が来ると考えています。

現在の要介護認定率を見ると、75歳は約13%でほとんどの方が現役高齢者として元気に暮らしていることがわかります。しかし、80歳になると要介護認定率は約30%と倍増し、85歳以上になると50%を超えて半数以上の方が介護を必要としている状況になっています。

要介護者が増える一方で肝心の介護職は人手不足です。少子化の影響を受けて、今後はますます需要過多となり、多くの人が介護を受けたくても受けられない、いわゆる“介護難民”が発生することになるでしょう。世の中には、“介護格差”が生まれ、介護の「勝ち組」と「負け組」が出てきます。

つまり、80歳の時点で介護に対応できる財力をもっている人が「勝ち組」になり得るわけで、要介護者は介護職から選ばれて、初めて介護を受けられる時代がやってくるのです。

※団塊の世代:戦後の第一次ベビーブーム(1947~1949年)に生まれた世代。

※1 厚生労働省「今後の高齢者人口の見通しについて」より

これから、私たちの暮らしはどのように変わるのでしょうか?

これまでは「60代で現役を退職したらのんびり、ゆっくり過ごしたい」とお考えの方も多かったと思いますが、これからは70代もまだまだ現役で、元気に働く時代になります。

70代の求人も増えますので、自立した高齢者であるためにも元気なうちは75歳頃までは週2~3日でも働くことがベストだと思います。また、足腰を健康に保つために、毎日1時間ほど散歩をしてほしいと思っています。

私が推奨する介護予防法は、この「労働」と「散歩」です。

しかし、このような介護予防法を実践しながらも、いずれは認知症の発症や介護があるものだと考えて、老後の暮らしに備えることが大切になってきます。

豊かな老後を過ごすために今からできること、
そして老後を迎えた時の心得をお教えください。

前述しましたように、人生100年時代には介護の需要過多になることが予想されますので、老後を安心して過ごすためには「介護職から選ばれる人」である必要があります。

さまざまな介護現場を見てきた私の経験上、介護職から好かれるポイントは「あいさつをすること」「感謝の気持ちをもつこと」「相手の気持ちを考えること」の3つにあると思っています。

みなさんには、今からこれらのことを心がけることで、「支えられ上手」な人になっていただきたいです。

また、これからは都市部を中心に、公的介護保険のサービス適用外となるサービスを受けたいという要介護者が増えていくのではないかと思われます。

自己負担で受けられる介護サービスの選択肢を増やすためにも、資金面での余裕は重要になってきますので、公的介護保険だけに頼るのではなく、40代、50代のうちから民間の介護保険や預金などで備えておくことをおすすめします。今からの努力が、30年後、40年後の暮らしを左右することになります。

監修

淑徳大学 総合福祉学部
教授 結城康博

1969年生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒業。法政大学大学院経済学研究科博士前期課程修了、法政大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。地方自治体にて介護職、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員として勤務。厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会委員を務めた実績を持つ。著書には『在宅介護-自分で選ぶ視点』『介護破産-働きながら介護を続ける方法』『正義と福祉-競争と自由の限界 』『親の介護でパニックになる前に読む本 』『介護職がいなくなる-ケアの現場で何が起きているのか 』など。介護のエキスパートとしてメディアにも多数出演。

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