介護の平均期間は5年1カ月
2009年調査の介護の平均期間は約4年6カ月であったため、以前よりも平均期間は延びており、長期化しやすい介護に備える必要性が高まっているといえます。
介護にかかる平均費用は月額8.3万円
2009年調査の平均費用7.3万円と比べると、月額の平均費用は1万円増えています。なお、住宅改修などにより掛かる一時的な費用の平均は74万円のため、介護全体にかかる費用は高額になる可能性もあることがわかります。
親や親族を介護するうえで、税金の負担を減らす方法について知りたい方は多いのではないでしょうか。
介護に関連する税金控除は、おもに7つあります。医療費控除や扶養控除などの仕組みを知っておくことで、介護費用の負担軽減が見込めるでしょう。
今回は、介護の平均期間と平均費用を紹介したうえで、介護に関連する税金控除や、介護費用の負担軽減につながる制度・補助金について解説します。
※その年の総所得金額等が200万円未満の方は、総所得金額等の5%の金額を超えた場合
区分 |
(その年の12月31日時点の年齢)[A1] |
控除額 |
|
一般の控除対象扶養親族 |
16歳以上 |
38万円 |
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特定扶養親族 |
19歳以上23歳未満 |
63万円 |
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老人扶養親族 |
同居老親等以外の者 |
70歳以上 |
48万円 |
同居老親等 |
58万円 |
区分 |
控除額 |
障害者 |
27万円 |
特別障害者 |
40万円 |
同居特別障害者 |
75万円 |
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認定区分 |
認定基準 |
障害者に準ずる者 |
1.身体障害者(3級~6級)に準ずる者 |
・要介護・要支援に認定されている ・主治医意見書等に記載されている障害自立度がA以上である (特別障害者に準ずる者を除く) |
2.知的障害者(中級・軽度)に準ずる者 |
・要介護・要支援に認定されている ・主治医意見書等に記載されている認知自立度が2以上である (特別障害者に準ずる者を除く) |
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特別障害者に準ずる者 |
1.重度障害者(1級、2級)に準ずる者 |
・要介護3以上に認定されている ・主治医意見書等に記載されている障害自立度がB以上である |
2.知的障害者(重度)に準ずる者 |
・要介護3以上に認定されている ・主治医意見書等に記載されている認知自立度が3以上である |
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3.寝たきり高齢者 |
・要介護3以上に認定された期間が6カ月以上継続している ・食事、排せつ、入浴のいずれかに介助を要する状態が6カ月以上継続している |
※ただし、本人の所得が900万円以下であることや配偶者にも要件がある
※11,000万円超の場合は1,000万円
※2円未満の端数があるときは、その端数を切り上げ
利用者負担段階 |
所得要件 |
資産要件 |
|
単身者 |
夫婦 |
||
第1段階 |
生活保護受給者 |
なし |
なし |
市町村民税非課税で、老齢福祉年金受給者 |
1,000万円 |
2,000万円 |
|
第2段階 |
市町村民税非課税世帯で年金収入等の合計が年間80万円以下 |
650万円以下 |
1,650万円以下 |
第3段階(1) |
市町村民税非課税世帯で年金収入等の合計が年間80万円超120万円以下 |
550万円以下 |
1,550万円以下 |
第3段階(2) |
市町村民税非課税世帯で年金収入等の合計が年間120万円超 |
500万円以下 |
1,500万円以下 |
所得区分 |
負担上限額(月額) |
|
世帯 |
個人 |
|
課税所得690万円(年収約1,160万円)以上 |
14万100円 |
- |
課税所得380万円(年収約770万円)以上 課税所得690万円(年収約1,160万円)未満 |
9万3,000円 |
- |
市町村民税課税~ 課税所得380万円(年収約770万円)未満 |
4万4,400円 |
- |
世帯全員が市町村民税非課税 |
2万4,600円 |
- |
世帯全員が市町村民税非課税で、前年の公的年金等収入金額+その他の合計所得金額の合計が80万円以下の方等 |
2万4,600円 |
1万5,000円 |
生活保護を受給している方等 |
1万5,000円 |
- |
|
75歳以上 |
70~74歳 |
70歳未満 |
介護保険+後期高齢者医療 |
介護保険+被用者保険または国民健康保険 |
||
年収約1,160万円以上 |
212万円 |
212万円 |
212万円 |
年収約770万円以上 約1,160万円未満 |
141万円 |
141万円 |
141万円 |
年収約370万円以上 約770万円未満 |
67万円 |
67万円 |
67万円 |
年収約370万円未満 |
56万円 |
56万円 |
60万円 |
市町村民税非課税世帯等 |
31万円 |
31万円 |
34万円 |
市町村民税非課税世帯かつ年金収入80万円以下等 |
19万円(※) |
※同一世帯内に介護サービス利用者が複数いる場合の限度額は31万円
公開日:2023年7月24日