生活習慣病について知る

「心疾患」を知ろう

心疾患は、日本人の死因第2位の病気です。
発症したら速やかに治療を受ける必要があります。
また、高齢者は合併症によってリハビリテーションが進まず、
介護へとつながるケースもあります。
心疾患という病気を知り、今日から生活を見直して介護を予防しましょう。

心疾患ってどんな病気?

心疾患とは、何らかの原因で心臓の血液の流れが滞って起こる病気です。脈が乱れる病気、心臓の筋肉や膜の病気、先天性のものなどさまざまな種類があります。
心疾患は日本人の死因第2位で、全死因の15.3%を占めます。
高齢者の場合、不整脈や心不全等の合併症を起こすケースも多く、回復に向けたリハビリテーションが進まずに介護生活となってしまう場合があります。

重症化しやすい
「虚血性心疾患」

心疾患のうち、心臓への酸素や栄養が十分に行き渡らなくなって起こる病気を虚血性心疾患といいます。全身に血液を送り出している心臓は、冠動脈(または冠状動脈)という血管を通して酸素や栄養を受け取っています。しかし、何らかの原因で冠動脈の流れが悪くなる、血管が詰まるなどして血液が心臓に行き渡らなくなると、酸素と栄養が不足して心臓が機能しなくなります。代表的な病気としては、狭心症や心筋梗塞があります。

狭心症と心筋梗塞の違い

  狭心症 心筋梗塞
原因

動脈硬化や血栓で冠動脈が狭くなる、血管がけいれんを起こす等により血液の流れが悪くなって起こる。運動時や入浴時に発生しやすい。

動脈硬化や血栓により、冠動脈が完全に詰まることで起こる。寒い時期や早朝に、突然起こる場合が多い。

痛みの特徴

突然起こる、締め付けられるような圧迫感のある胸の痛み。首や背中等に痛みを感じる場合もあり、息苦しさや重苦しさがある。

締め付けられるような耐え難い胸の痛み。首・背中・腹部等に痛みを感じる場合もある。
不安感、恐怖感、重症感等を伴う。

発作の
持続時間

1~5分程度。長くても15分以内。

15分以上続き、数時間続く場合もある。

狭心症 原因

動脈硬化や血栓で冠動脈が狭くなる、血管がけいれんを起こす等により血液の流れが悪くなって起こる。運動時や入浴時に発生しやすい。

痛みの特徴

突然起こる、締め付けられるような圧迫感のある胸の痛み。首や背中等に痛みを感じる場合もあり、息苦しさや重苦しさがある。

発作の持続時間

1~5分程度。長くても15 分以内。

心筋梗塞 原因

動脈硬化や血栓により、冠動脈が完全に詰まることで起こる。寒い時期や早朝に、突然起こる場合が多い。

痛みの特徴

締め付けられるような耐え難い胸の痛み。首・背中・腹部等に痛みを感じる場合もある。
不安感、恐怖感、重症感等を伴う。

発作の持続時間

15 分以上続き、数時間続く場合もある。

虚血性心疾患を予防するには

狭心症や心筋梗塞は、生活習慣が大きな要因です。高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙等が当てはまる人は特に注意が必要です。また精神的ストレスも、要因のひとつに挙げられます。
普段から健康的な生活を心がけることは、心身を健やかに保つだけでなく、心疾患の予防にもつながります。
介護のきっかけになる心疾患を防ぎ、健康な毎日を過ごしましょう。

普段の生活で心がけること

虚血性心疾患の治療

虚血性心疾患の治療には、薬物療法、心臓カテーテル治療、冠動脈バイパス術等があります。特に心筋梗塞の場合、発症してから6時間以内に適切な治療を行うことが、救命につながります。

薬物療法

狭心症
発作時は、ニトログリセリン等の服用で症状を緩和します。また血管を広げる薬等で発作を予防します。

心筋梗塞
血栓を溶かす血栓溶解薬等を服用し、血液の詰まりを解消します。

心臓カテーテル治療

血管にカテーテルと呼ばれるチューブを通し、狭くなっている血管を広げます。
多様な治療法が開発されて症状に合わせた治療を行います。

冠動脈バイパス術

身体の他の部位から血管を取り出し、冠動脈の詰まった部分の先につなぎ合わせます。
また、リハビリテーションも大切な治療の一環です。
狭心症や心筋梗塞によって低下した体力を回復するため、運動療法や食事療法を行います。これは危険因子を改善し、再発を予防する効果もあります。

心疾患のリスク、予防、治療を理解し、介護予防につなげましょう。

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