ケアプランとは、介護が必要な方を支援する方針と具体的な介護サービスをまとめた「介護サービス計画書」を指します。利用者が適切な介護サービスを受け、より良い生活を送るための重要な計画です。
要介護の場合には「ケアプラン」、要支援の場合には「介護予防ケアプラン(介護予防サービス計画書)」と呼ばれ、本人・家族の状況を踏まえて個別に作成されます。
ケアプランには、本人が自立した生活を送るための具体的な目標や、その目標達成に向けた介護サービスの種類や利用頻度が詳細に記載されます。
介護サービスはすべてケアプランに基づいて提供されるため、非常に重要な役割を持っています。
介護におけるケアプランの種類は3つ
以下では、3つのケアプランについて詳しく説明します。
居宅サービス計画書
居宅サービスとは、自宅で暮らしながら受けられる介護サービスを指します。例えば、以下のものが挙げられます。
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訪問サービス
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通所サービス
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短期入所サービス など
一般的に、居宅介護支援事業所のケアマネジャーが利用者の状況に応じて最適なプランを提案し、介護サービスの調整を実施します。
施設サービス計画書
施設サービスとは、介護保険施設に入居して受ける介護サービスを指します。具体的には、以下の施設が該当します。
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介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
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介護老人保健施設(老健)
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介護医療院 など
施設サービス計画書は、利用者が入所する施設のケアマネジャーが、本人の状態や希望に応じて作成します。
介護予防ケアプラン(介護予防サービス計画書)
介護予防サービスとは、要介護状態になることを予防しながら、自立した生活を送るための支援が提供されるサービスです。
介護予防ケアプランは、地域包括支援センターで作成してもらうことが可能です。地域包括支援センターには主任ケアマネジャーや保健師、社会福祉士などの専門家が在籍しており、利用者の状態や生活環境を考慮して最適なケアプランを提案します。
介護のケアプランは誰が作成する?
ここでは、ケアプランの作成者について詳しく解説します。
ケアマネジャー
ケアマネジャーは、利用者の健康状態や生活環境、希望などを詳細に把握し、それに基づいて最適な介護サービスを配置したケアプランを提案します。
なお、ケアマネジャーへの報酬は公的介護保険でまかなわれるため、利用者はケアプラン作成に対して自己負担をする必要はありません。
本人や家族(セルフケアプラン)
ただし、セルフケアプランにはメリット・デメリットがあり、それぞれについて理解しておくことが必要です。
セルフケアプランのメリット
また、ケアマネジャーとのやり取りに不安や負担を感じることがないため、気兼ねなくケアプランの作成を進められるという利点もあります。
セルフケアプランのデメリット
必要書類の収集、提出書類の作成、介護サービス事業所に関する情報収集、事業所とのやり取り、給付手続きなど、すべてを自分で行わなければなりません。そのため、非常に大きな負担がかかります。
また、介護の専門知識が不足している場合、適切なケアプランを作成するのが難しく、専門性に欠けたものになってしまうリスクがあります。