レビー小体型認知症は、レビー小体という特殊なたんぱく質が脳内に蓄積し、神経細胞が破壊されて発症する認知症です。神経細胞が壊れるため、命令が伝達されにくい状況になります。認知症のなかでレビー小体型認知症が占める割合は、4.3%です。
レビー小体型認知症を発症すると、体のこわばりや手足の震え、歩行障害などの症状が出現します。転倒の危険性が高いため、歩行時などには十分注意しなければなりません。また、幻視や睡眠時の異常行動なども症状の一つです。
前頭側頭変性症は、前頭葉や側頭葉で神経細胞が減少し、脳が委縮することで発症します。認知症全体のうち、前頭側頭変性症が占める割合は1.0%です。
前頭側頭変性症を発症すると、万引きなどの反社会的な行動に出たり、性格が極端に変化したりするような症状が出現します。これらの症状は認知症によるものですが、精神疾患と間違われることもあるため注意が必要です。
上記の4大認知症のほかにも、アルコール性認知症や混合型認知症を発症するケースもあります。4大認知症に該当しないものの割合は、全体の7.6%です。
慢性硬膜外血腫や正常圧水頭症などにより生じる認知症の場合は、適切に治療することで症状の改善が期待されます。ただし、アルコール性認知症の方はアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症も発症しているケースが多いため、治療が難しくなる可能性があるでしょう。