☑同じ内容を何回も聞く、同じものを何度も買う
☑今日の日付がわからない、通り慣れた道で迷う
☑料理の手順や使い慣れた家電の使い方がわからない
☑テレビの内容が理解できない、横断歩道を渡るタイミングがわからない
☑やる気が出ない、物事への興味関心が薄れてきた
☑怒りっぽい性格になった、人付き合いが減った
上記のなかに当てはまる症状がある場合、認知症の初期症状が現れている可能性があります。では、それぞれの症状について具体的に確認していきましょう。
記憶障害
具体的な症状としては、数分前など直前に見聞きしたことを思い出せないといった症状が多く見られます。予定をすっぽかしてしまうことや、貴重品をよくなくすといったことも、記憶障害の一例としてよく挙げられる症状です。
見当識障害
認知症の初期症状チェックリストの「今日の日付がわからない、通り慣れた道で迷う」に当てはまる場合は、この見当識障害の可能性があるでしょう。
見当識障害が起こると、時間や場所の把握が難しくなります。さらに症状が進行すると、人間関係もわからなくなるため、日常生活に大きな支障をきたすおそれがあります。
実行機能障害
具体的には、料理を並行して進められなくなったり、手順がわからず味付けが変わってしまったりすることがあります。また、予算内で複数の商品を購入できなくなる、薬の管理が難しくなるなど、日常生活に影響が出るケースも珍しくありません。
理解力・判断力・集中力の低下
認知症の初期症状チェックリストの「テレビの内容が理解できない、横断歩道を渡るタイミングがわからない」が当てはまる場合は、上記の症状が起きていることが考えられるでしょう。
他にも、会話の内容がすぐに理解できない、車の運転や銀行ATMの操作、趣味・家事に集中できないなどの症状が見られます。
感情の変化(うつ状態)
認知症の初期症状チェックリストの「やる気が出ない、物事への興味関心が薄れてきた」に当てはまる場合は、この症状の傾向が見られるでしょう。
認知症が原因でうつ状態になると、やる気や意欲の低下が目立つようになり、趣味や食事だけでなく自身のおしゃれ・身だしなみにも気を遣わなくなります。
また、自己否定や悲観的に考えてしまう場合は、認知症に関係ないうつ病の可能性も否定できません。認知症が原因のうつ状態と、いわゆるうつ病は区別が難しく、専門医を受診して正しい診断・治療を受ける必要があります。
性格が変わる
認知症の初期症状チェックリストの「怒りっぽい性格になった、人付き合いが減った」に当てはまる場合は、上記の症状が起きている可能性が高いでしょう。
例えば、昔は温厚だったのにきつい性格になった、もともと穏やかな性格だったのによく怒鳴るようになったと思われる機会が増えた場合は、注意が必要です。
認知症の種類で症状の特徴が異なる?
認知症の種類別に、症状の特徴などについて確認していきましょう。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、記憶を司るといわれている側頭葉の内側の海馬から萎縮し始めることが多く、発症すると初期症状として物忘れなどの記憶障害が現れます。記憶障害のほかにも、見当識障害や実行機能障害といった症状も現れるのが特徴です。
レビー小体型認知症
他の認知症と同様に、記憶障害、見当識障害、実行機能障害が初期症状として挙げられます。また、パーキンソン症状や現実味のある幻視、寝ている時に大声を出したり体を大きく動かしたりするレム睡眠行動異常などが現れるのも特徴の一つです。
脳血管性認知症
アルツハイマー型認知症と同様に、記憶障害や見当識障害といった初期症状が見られるだけでなく、脳細胞のダメージによって身体麻痺や言語障害をともなうケースもあります。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症になると、理性を保てなくなるといった性格の変化や、万引きや交通違反を繰り返すなど社会的ルールから逸脱した行動を起こしてしまうことがあり、人間関係や社会的地位が大きく損なわれてしまうことがあります。