老後の費用を考える

資金不足の原因になりかねない「病気」に備える

通院や薬など、出費がかさみがちな介護で、お金の心強い味方になってくれるのが、高額療養費制度です。この制度は、「ひと月以内の医療機関や薬局での支払いが一定額を超えた場合、超えた分のお金が支給される」というものです。

そもそも、どんな制度なの?

退職後の年金生活で資金不足の原因となるのが、病気や体調不良です。

病気の治療が必要になった場合には、医療ソーシャルワーカーにご自分の経済事情を含めて相談するようにしましょう。退職前から通院している方も退職を機に、一度相談しておくと安心です。

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また、退職前からの自助努力として民間の医療保険や介護保険に加入しておくのも賢い選択です。例えば介護タクシーなどの公的介護保険の適用外となるサービスを利用する場合など、自己負担で支払う介護費用に民間の介護保険からの給付金を活用することで、より快適な介護環境をつくることができます。

医療ソーシャルワーカーとは?

保健医療機関において、社会福祉の立場から患者と家族の抱える問題の解決をサポートします。「入院費はいくらかかるのか」「退院後の生活はこれまで通りにできるのか」といったさまざまな相談を聞き、必要な情報を提供します。

公的介護保険の適用外となる例

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退職後は時間に余裕ができるので、その時間を有効活用して、アルバイトやパートで働けば、収入を得られるだけではなく、介護予防にもなります。また、自分が必要とされる場所がある、やるべきことがあることで、生活にメリハリがつき、精神面での支えにもなるでしょう。

おすすめしたいのは、老人ホームなどの介護施設でのアルバイトです。

介護施設で働くことで、実際の介護施設の現場を体験することができ、介護関係者と話す機会もできます。自分や家族の介護のための知識を得るとともに、介護施設の良し悪しを見分ける力を身に付けることもできるのです。さらに介護関係者のネットワークができるというメリットもあります。

例:70歳以上・年収約370万円~770万円の場合(3割負担)100万円の医療費で、窓口の負担(3割)が30万円かかる場合

知っておいて損はない、高額療養費制度のポイント

豊かな老後のために今すべきことは、どのようなことなのでしょうか? 年代別に見てみましょう。

将来の親の介護についての話し合いが必要な時期

介護が必要になった時は、在宅介護と施設介護のどちらが良いのか? 延命治療はするのか、しないのか? など、将来のことについて話し合いましょう。お金のことも含め、親子や家族で包み隠さず話すことが大切です。自分の30年後のことを見つめ直すきっかけにもなるでしょう。

老後のための貯蓄や民間介護保険での備えをしていない方は、老後対策を始めましょう。

自分の将来のためのネットワークを広げる時期

人生100年時代を迎える日本では、60代はまだまだ現役世代です。定年退職後も再雇用制度やアルバイトなどで継続して働くことをおすすめします。介護の知識を身に付け、介護関連のネットワークを広げることで、将来の介護への準備をしましょう。多くの方と人間関係を構築することは、いざという時に助けてくれる人を増やすことでもあります。

貯蓄と生活スタイルを見直す時期

今までと将来を照らし合わせ、今の貯蓄とこれからの収入&支出についてや、これからの生活スタイルについて考えましょう。

現役時代とは収入が変わりますので、今までの習慣を見直す意識改革が必要です。

ゆとりが出た時間をどう有効活用するかについても、将来の介護を見据えながら検討しましょう。

保証人の確認も大切

介護施設でも緊急連絡先を求められることが多く、該当者がいない場合、入居できないケースもあります。今のうちから保証人になってくれる人を見つけておくことが大切です。保証人を頼むつもりの人がいれば、その意思を本人に伝えて確認しておきましょう。

高額療養費制度は、医療費が高額になった時には頼れる制度ですが、決して「これだけあれば安心」というものではないのです。将来の介護を見据えて備えるのであれば、民間の介護保険を含め、さまざまな自助努力の準備をしておく必要があります。

監修 淑徳大学 総合福祉学部 教授 結城 康博

結城 康博教授

1969年生まれ。淑徳大学社会福祉学部卒業。法政大学大学院経済学研究科博士前期課程修了、法政大学大学院政治学研究科博士後期課程修了。地方自治体にて介護職、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員として勤務。厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会委員を務めた実績を持つ。著書には『在宅介護-自分で選ぶ視点』『介護破産-働きながら介護を続ける方法』『正義と福祉-競争と自由の限界 』『親の介護でパニックになる前に読む本 』『介護職がいなくなる-ケアの現場で何が起きているのか 』など。介護のエキスパートとしてメディアにも多数出演。

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