高齢者の増加
日本は、世界の200の国※や地域のなかでも、高齢者の人口割合が最も高い国となりました。
※人口10万人以上の200の国及び地域中
「2025年問題」と「2040年問題」とは
「2025年問題」とは、団塊の世代である1947(昭和22)年~1949(昭和24)年生まれのすべての方が75歳以上になることで起こりうる、さまざまな社会的問題のことです。2025(令和7)年になると、日本の総人口の約18%が75歳以上になるとされています。
一方、「2040年問題」とは、団塊ジュニア世代である1971(昭和46)年~1974(昭和49)年生まれのすべての方が65歳以上になり、社会に大きな影響を与えると考えられる問題のことです。2040(令和22)年には、日本の人口が1億1,284万人に減少し、65歳以上の人口は全人口の約35%になると予想されています。
要介護認定者の増加と介護要員の不足
2022(令和4)年10月の厚生労働省老健局の発表(※)によると、要介護(要支援)の認定者数は、2000(平成12)年4月末で約218万人でしたが、2022(令和4)年3月末には約690万人と、3.2倍に増加しました。
さらに2040(令和22)年度には、2019(令和元)年度に比べて約69万人増の約280万人の介護職員を確保する必要があると推計されています。
しかし、実際の介護職員数の推移を表した厚生労働省「令和3年 介護職員数の推移」によると、2021(令和3)年度時点での介護職員数は約215万人と、2019(令和元)年度に比べて約4万人しか増えていません。
なお、国では介護要員の確保や介護現場の革新として以下のような施策を講じていますが、要介護者または要支援者の需要を満たすまでには至っていません。
● 介護職員の処遇改善や職場環境の改善に向けた取り組みの推進
● テクノロジーの活用や人員基準・運営基準の緩和を通じた業務効率化・業務負担軽減の推進
● 文書作成や手続きの効率化による介護現場の業務負担軽減の推進
少子高齢化社会における6つの介護問題とは
1.高齢者の一人暮らし
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男性 |
女性 |
1980(昭和55)年 |
4.3% |
11.2% |
2020(令和2)年 |
15.0% |
22.1% |
・ 外出したまま行方不明になる
・ 火の不始末により火災を起こす
・ 服薬管理ができなくなる
・ 食生活の乱れにより健康状況が悪化する
・ 金銭トラブルなどの犯罪に巻き込まれる
・ 周囲の人たちとトラブルを起こす