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アルツハイマー型認知症の特徴や原因について、詳しく知りたい方も多いのではないでしょうか。
アルツハイマー型認知症とは、徐々に脳が萎縮していき、記憶障害や判断力の低下を招く病気のことで、生活習慣や頭部外傷の有無などが発症にかかわるとされています。
今回は、アルツハイマー型認知症の特徴を紹介したうえで、発症リスクを高める原因、段階別の症状、検査を受ける流れなどを解説するので、ぜひ参考にしてください。
アルツハイマー型認知症とは「徐々に脳が萎縮する病気」
病名 | アルツハイマー型認知症との違い |
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脳血管性認知症 | 脳出血や脳梗塞などにより脳の神経細胞が損傷し発症する 階段状に進行し、物忘れの自覚があることが多い |
レビー小体型認知症 | おもな症状は幻視・パーキンソン症状・睡眠時の異常行動など 症状の日内変動がある |
前頭側頭型認知症 | おもな症状は人格変化や社会機能の障害、常同行為、脱抑制など 進行が速いといわれている |
生活習慣 | 特徴 |
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食事 | 乱れた食生活は発症リスクを高めるとされる。 |
運動 | 運動習慣などのある人は、発症リスクが低いとされる。 |
喫煙 | 喫煙による酸化ストレスが、神経変性の進行に悪影響を与える可能性がある。 |
アルコール | アルコール摂取によるビタミンB1欠乏が、ウェルニッケ脳症を発症させて神経細胞障害を引き起こし、認知症リスクを高めるおそれがある。 |
症状 | 特徴 |
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もの忘れ | 最近起きた出来事を忘れたり、約束を忘れたりする |
見当識障害(時間) | 日時や季節などがわからなくなる |
実行機能障害 | 物事を計画的に進めづらくなる |
物盗られ妄想 | 財布など自分のものを誰かに盗られたと思い込んでしまう |
症状 | 特徴 |
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遠隔記憶障害 | 数年から数十年前の出来事を忘れる |
見当識障害(人・場所) | 見知っているはずの人や場所がわからなくなる |
失認 | ものや人などの対象を認識できなくなる |
失行 | 着替え、入浴など簡単な行為ができなくなる |
失語 | ものの名前を思い出せなくなる |
言語障害 | 相手の話を理解できなかったり、自身の考えを上手に伝えられなかったりする |
徘徊 | 外を歩き回る |
症状 | 特徴 |
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見当識障害(人) | 同居する家族や、関係性の深い人が誰かわからなくなる |
身体機能の低下 | パーキンソン症状があらわれたり、歩行が困難になったりする |
失禁 | 1人ではトイレに行けず、尿や便を漏らす |
弄便(ろうべん) | 排せつ物を触ったり、壁に擦りつけたりする |
異食 | 食べ物以外のものを口に入れてしまう |
検査 | 内容 |
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神経心理検査 | 図形を描いたり、質問に答えたりして認知機能をチェックする |
画像検査 | 脳梗塞の有無、脳の萎縮の状態を確認するため、頭部MRIや頭部CTなどの検査を行なう |
その他検査 | 血液検査や心電図検査を必要に応じて行なう |
治療法 | 特徴 |
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運動療法 | 有酸素運動や平衡感覚訓練、筋力強化訓練などに取り組む |
認知リハビリテーション | 個別の目標設定を定めたうえで、音読や計算問題、書き取りなどに取り組む |
音楽療法 | クラシック音楽鑑賞や歌謡曲の歌唱、楽器の演奏などに取り組む |
回想法 | テーマを決めたうえで過去の話を他者へ話して、認知機能の向上を図る |
脳が徐々に萎縮するアルツハイマー型認知症には、根本的な治療法はまだありませんが、薬物療法や非薬物治療を取り入れて進行を遅らせることは可能とされています。
ただし、認知症患者の症状は段階的に重くなります。特に中期症状以降は、介護負担を抑えるために介護サービスの利用などを検討しなければならないでしょう。
公開日:2023年10月2日