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要介護認定には「要介護4」という区分があります。では要介護4は具体的にどのような状態を指し、どのような介護サービスを利用できるのでしょうか。
要介護4と認定される方は、日常生活の大部分において介助を要する状態です。家族やご自身に介護が必要となった際に慌てないためにも、認定される基準などへの理解を深めておきましょう。
本記事では、要介護4の具体的な状態や利用できる介護サービス、支援制度などについて解説します。
要介護4とはどのような状態?
分類 |
要介護認定等基準時間の範囲 |
要支援1 |
25分以上32分未満、またはこれに相当する状態 |
要支援2 要介護1 |
32分以上50分未満、またはこれに相当する状態 |
要介護2 |
50分以上70分未満、またはこれに相当する状態 |
要介護3 |
70分以上90分未満、またはこれに相当する状態 |
要介護4 |
90分以上110分未満、またはこれに相当する状態 |
要介護5 |
110分以上、またはこれに相当する状態 |
施設に通う 「通所型サービス」 |
認知症対応型通所介護、通所リハビリテーション(デイケア)、地域密着型通所介護、通所介護(デイサービス)、療養通所介護など |
自宅で介護を受ける 「訪問型サービス」 |
訪問リハビリテーション、訪問介護、訪問入浴、訪問看護、夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、居宅療養管理指導など |
「短期入所型サービス」 |
短期入所療養介護(医療型ショートステイ)、短期入所生活介護(ショートステイ)など |
「地域密着型サービス」 |
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)、地域密着型特定施設入所者生活介護、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護など |
通い・訪問・宿泊を組み合わせてサービスを利用する場合 |
看護小規模多機能型居宅看護(複合型サービス)、小規模多機能型居宅介護など |
レンタル |
車いす、歩行器、床ずれ防止用具、スロープ(工事をともなわないもの)など |
購入 |
腰かけ便座、入浴補助用具、簡易浴槽、移動用リフトの吊り具部分など |
<自宅に住む場合>
|
利用回数 |
費用額 |
訪問介護 |
月8回 |
25,360円 |
訪問入浴介護 |
月4回 |
57,120円 |
訪問看護 |
月8回 |
43,680円 |
認知症対応型通所介護 |
月4回 |
54,960円 |
福祉用具貸与 |
- |
20,100円 |
1カ月の参考介護サービス費用試算額 |
201,220円 |
|
1割負担の自己負担額の目安 |
20,122円 |
<施設に住む場合>
|
費用額 |
認知症対応型共同生活介護(短期利用以外) |
296,330円 |
1カ月の参考介護サービス費用試算額 |
296,330円 |
1割負担の自己負担額の目安 |
29,633円 |
※施設介護では、上記費用に加えて食費や居住費などの全額自己負担となる費用があります。
要介護4は、食事や入浴などをはじめ、日常生活のほとんどに介助を必要とする状態です。
要介護認定は、介護にかかる時間をベースとした区分「要介護認定等基準時間」のほか、身体機能や認知機能の低下度合いをランク分けした「日常生活自立度」などから多面的に判定します。
要介護認定を受けた方のための介護サービスや支援制度は充実しているものの、症状の変化や利用するサービス内容によっては、想定以上の費用がかかるかもしれません。
将来必要になる介護を考慮し、事前に備えを始めておくことが大切です。
公開日:2025年5月14日