認知症になった方は、以下のような顔つきに変化する傾向があるといわれています。
・目つきが変わる
・悲しい、暗い表情をしている
・表情が豊かではなくなる
・ぼーっとしている
・顔が垂れて見える
・口角が下がって見える
ただし、眠そうなとろんとした目になる方もいれば、睨むような険しい目つきになる方もおり、個人差があります。
また、生活が単調になって外出や人と話す機会が減るため、表情筋・口角筋が使われにくくなります。その結果、顔の皮膚がたるんで老けたように見え、口角が常に下がって見えることも多くあります。
認知症だけでなく認知症と併発しやすい疾患が原因で、顔つきが変わるケースもあります。以前は表情が明るく、よく笑っていた方が、急に暗くなったりぼんやりしたりする機会が増えた場合は、認知症かもしれません。
明らかに顔つきや表情が変わり、認知症が疑われる場合は、物忘れ外来や専門医に相談することをおすすめします。
認知症になると顔つきが変化してしまう原因とは?
顔つきが変わる原因として、おもに以下のようなものが挙げられます。
・アパシーや抑うつ状態になるため
・単調な生活が増え刺激が減るため
・脳の自閉化が進むため
・パーキンソン症状が起こることがあるため
ここからは、それぞれの原因と顔つきの変化以外の認知症の初期症状を解説します。
アパシーや抑うつ状態になるため
アパシーとは、周囲の物事に限らず自分自身に対しても、無関心・無気力になる状態です。アパシーになると、何に対しても意欲が湧かなくなるため、表情が乏しくなります。
抑うつ状態は、憂鬱・不安を強く感じやすくなる状態です。気分が落ち込むことに加えて、表情も沈みがちになります。抑うつは、不安感や孤独感の解消が重要なため、できるだけ共感を心がけて安心できるような対応をとるとよいでしょう。