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「声をかけても反応が鈍い」「夜中になると活動的になる」など、親や配偶者などの家族、周囲の人などにこのような症状がある場合、せん妄ではないかと疑うこともあるでしょう。加えて、「認知症とはなにが違う?」といった疑問を持たれるかもしれません。
せん妄は、急性の意識精神障害を指します。せん妄の症状が現れた際は、医師に相談し、適切な指導や治療を受けることが大切です。
この記事では、せん妄の概要や3つのタイプ、せん妄の要因や認知症との違いについて解説します。せん妄の対処法についても紹介するのでぜひ参考にしてください。
「せん妄」は急性の意識精神障害の一つ
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せん妄 |
認知症 |
基本症状 |
意識障害・注意障害 運動不穏・幻覚 攻撃的になるなど |
認知機能障害 記憶障害 見当識障害など |
発症 |
亜急性・急性 |
緩徐 |
意識 |
意識障害あり |
おおむね正常 |
発症期間 |
一過性(数時間~数週間) |
持続性 |
日内変動 |
多い |
ほぼなし |
身体疾患 |
多い |
ときにある |
環境の関与 |
多い |
なし |
せん妄は、急性の軽度から中程度の意識精神障害です。せん妄の症状には、幻覚・妄想・意識障害や見当識障害などがあります。
せん妄と認知症は異なるものですが、症状が類似している、せん妄と認知症が合併しているなどのケースがあるため、個人でせん妄と認知症を見分けることは難しいでしょう。
せん妄は認知症と異なり、可逆性の疾患、つまり治る病気です。原因を取り除き、生活のリズムの構築を心掛ければ症状は改善していくでしょう。治療を行っても症状の改善がない場合は、せん妄以外の疾患の可能性を考える必要があります。家族や周囲の人に「せん妄かな」と思われる症状が現れた場合は、専門の医師に相談することをおすすめします。
公開日:2023年10月25日