認知機能が低下し生活に支障が出る「認知症」
内閣府が公表している「平成29年度版高齢社会白書」によると、2012年時点では、65歳以上の高齢者のうち約7人に1人が認知症でしたが、2025年には65歳以上の高齢者のなかで約5人に1人が認知症になると予測されています。
参照:内閣府「平成29年度版高齢社会白書」より、各年齢の認知症有病率が上昇する場合の数値を使用
認知症を完全に治療する方法はありませんが、早い段階で気付ければ症状の進行を遅らせることが期待できるでしょう。認知症の状態を知るための検査には、身体検査や神経心理学検査などの種類があります。いち早く症状の発生に気付き、医療機関とつながることが、認知症への対処法の基本だといえるでしょう。
認知症のおもな種類
● アルツハイマー型認知症
認知症患者に最も多いといわれるタイプです。症状はゆっくりと進行します。
● 脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血などにより認知症になるタイプです。脳血管に障害が発生するたびに、階段状に症状が進行します。
● レビー小体型認知症
脳に特定のたんぱく質が蓄積されることで認知症になるといわれているタイプです。一部ではパーキンソン症状が出現することに加え、一日のうちでも症状が変動するなど症状自体に大きな波があるため、進行度合いを正確に把握するのが難しいという特徴があります。
● 前頭側頭型認知症
前頭葉と側頭葉を中心として症状が進行するタイプです。一般的に、症状はゆっくりと進行します。