ここでは、要介護2の認定基準の概要や、ほかの要介護度との違いを説明します。
要介護認定を受けると、さまざまな介護サービスを少ない負担で利用できます。しかし、具体的にどのような状態で認定されるのか、また、認知症の場合は要介護2に認定されるのかと疑問に思っている方も多いでしょう。
実際には、認知症の方で要介護2に認定されるケースは少なくありません。ただし、必ずしも認定されるとは限りませんので、認定の基準目安を把握しておくことが重要です。
この記事では、要介護2の具体的な症状や状態、認知症の場合の要介護2への認定基準、そして要介護2の方が利用可能なサービスなどを紹介します。
要介護2とはどのような状態?
区分 |
要介護認定等基準時間 |
非該当 |
25 分未満 |
要支援1 |
25 分以上 32 分未満 |
要支援 2・要介護 1 |
32 分以上 50 分未満 |
要介護2 |
50 分以上 70 分未満 |
要介護3 |
70 分以上 90 分未満 |
要介護4 |
90 分以上 110 分未満 |
要介護5 |
110 分以上 |
※1中等度・重度認知症の人の在宅生活継続に関する調査研究事業報告書(公社認知症の人と家族の会,2023)令和4年度老人保健事業推進費等補助金 老人保健健康増進等事業
※2認知症の人と家族の思いと介護状況および市民の認知症に関する意識の実態調査 (公益社団法人認知症の人と家族の会, 2019年度)
通所介護(デイサービス)・地域密着型通所介護 |
日常生活(食事や入浴など)の支援と、生活機能向上を目指した訓練を行うサービス。利用者間の交流もある。 |
通所リハビリテーション(デイケア) |
デイサービスと比べて、医療的ケアにより重点を置いた通所介護サービス。体操などを通じて身体機能の維持を目指す訓練も行う。 |
療養通所介護 |
看護師による常時の観察を必要とする難病などの重度要介護者、またはがん末期患者を対象とした施設。病状によりデイサービスの利用が難しい方も利用できる。 |
認知症対応型通所介護 |
認知症を発症している方が利用できる通所介護サービス。認知症に関して専門的なケアを提供しているため、認知症患者により適した介護を受けられる。 |
公的な施設 |
特別養護老人ホーム |
介護老人保健施設 |
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介護療養型医療施設 |
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介護医療院 |
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民間施設 |
認知症高齢者グループホーム |
有料老人ホーム |
要介護2になると、日常生活をすべて自分で行うのは困難です。要支援や要介護1と比較して、周囲のサポートがより重要になります。
周囲のサポート体制を万全に整えれば一人暮らしも可能ですが、親族だけでサポートを続けるのは現実的には難しいケースも多いでしょう。そのため、さまざまな介護サービスや民間サービスを活用する必要があります。また、無理に在宅生活を続けようとせず、施設入所を検討しておくことも大切です。
公開日:2024年6月3日