デイサービスとデイケアの違いとは?
目的・費用・サービス内容・向いている方をわかりやすく解説


「デイサービスとデイケアは何が違うの?」「家族にはどちらが適しているのだろう」と迷う方もいるでしょう。

デイサービスとデイケアは、どちらも通所型の介護サービスですが、目的や提供されるサービス、対象者などが異なります。本人の心身の状態や必要な支援、利用目的に合わせて選ぶことが大切です。

本記事では、デイサービスとデイケアの違いを比較しながら、それぞれの特徴や費用、向いている方などをわかりやすく解説します。

デイサービスとデイケアの違いを一覧で確認しよう

デイサービスとデイケアは、どちらも自宅で生活する方が施設に通って、日帰りで利用する介護サービスです。

まずは、おもな違いを一覧で確認してみましょう。

項目

デイサービス

デイケア

正式名称

通所介護

通所リハビリテーション

目的

日常生活の支援

身体機能や生活機能の維持・回復

提供サービス

食事・入浴・レクリエーション・

機能訓練など
(生活支援が中心)

専門職によるリハビリ、

日常生活の自立支援など

(リハビリや健康管理が中心)

対象者

要介護1~5の方

要支援・要介護認定を受け、

医師がリハビリを必要と認めた方

配置スタッフ

介護職員、看護師、

生活相談員など

医師、看護師、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、介護職員など

費用

公的介護保険を利用する場合

1~3割の自己負担

向いている方

生活の支援を受けたい方

人との交流を増やしたい方

家族の介護負担を軽減したい方 など

退院後もリハビリを続けたい方

身体機能の維持・改善をしたい方

日常生活動作の自立を目指したい方 など

大きな違いは、デイサービスは日常生活の支援、デイケアは専門的なリハビリや健康管理に重点を置いている点です。

デイサービスでは、食事や入浴などの介助、レクリエーションが行われます。一方、デイケアでは医師の指示のもとで、専門職によるリハビリを受け、身体機能の維持・改善や、日常生活動作の自立を目指します。

次からは、両者の違いを詳しく見ていきましょう。

デイサービスとデイケアの5つの違い

 
デイサービスとデイケアは、目的や提供されるサービスだけでなく、利用できる方や配置されているスタッフ、費用にも違いがあります。ここでは、5つの項目に分けて解説します。

目的

デイサービスとデイケアは、いずれも利用者ができる限り自宅で自立した生活を続けられるよう支援するサービスですが、目的が異なります。

デイサービスは、食事や入浴などの日常生活の支援が中心です。レクリエーションやほかの利用者との交流を通じて、心身の健康維持や社会参加につなげる役割もあります。

一方、デイケアは、専門的なリハビリを通じて、身体機能の維持・改善や日常生活動作の自立を図ることがおもな目的です。

提供サービス

デイサービスでは、利用者が安心して過ごせるよう、食事や入浴、排せつの介助などが行われます。施設によっては、身体機能の維持を目的とした機能訓練のほか、趣味活動や季節のイベントを実施しています。

デイケアの中心となるのは、医師の指示に基づくリハビリです。理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門職が、利用者の状態や目標に合わせてリハビリを行います。

詳しいサービス内容や選び方は、下記の記事も併せてご覧ください。

デイサービスの選び方は?種類や特徴から理想の施設を見つける方法

デイケアとは?通所リハビリの内容・対象者・費用・選び方

対象者

デイサービスの対象となるのは、おもに要介護1~5の方です。要支援1・2の方は公的介護保険の「通所介護」は対象外ですが、市区町村が実施する介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)で、通所型サービスを利用できる場合があります。

一方、デイケアは、要支援1・2または要介護1~5の方のうち、医師がリハビリを必要と判断した方が対象です。利用には医師の指示を受け、ケアプランにデイケアの利用を位置付けてもらう必要があります。

どちらが適しているかは、本人の状態や必要な支援によって異なります。ケアマネジャーや主治医と相談しながら検討しましょう。

なお、デイサービスやデイケアを公的介護保険で利用するには、市区町村へ申請し、要介護認定を受ける必要があります。
手続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

要介護認定を受けるには?認定の基準や申請までの流れ・受けられるサービスとは

配置スタッフ

デイサービスには、介護職員や看護師、生活相談員などが配置され、日常生活の支援や健康管理を行います。また、施設によっては機能訓練指導員による運動指導を受けられます。

デイケアは、医師に加えて、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職が配置されている点が特徴です。利用者の心身の状態や生活上の課題を評価したうえで、目標に応じたプログラムを作成・実施します。

費用

デイサービスとデイケアは、公的介護保険の適用となる場合、所得に応じて、原則1~3割の自己負担でサービスを受けられます。

実際の費用は、要介護度や利用時間、施設の規模、利用するサービス、加算の有無などによって異なります。

例えば、通常規模型の施設を5時間以上6時間未満利用した場合の基本的な介護サービス費(1割負担)は、以下のとおりです。

要介護度

デイサービス

デイケア

要介護1

570円

622円

要介護2

673円

738円

要介護3

777円

852円

要介護4

880円

987円

要介護5

984円

1,120円

※1単位10円として計算した場合の目安です。地域区分によって1単位当たりの単価は異なります。

※別途加算や、公的介護保険が適用されない費用(食費やおむつ代など)が生じる可能性があります。

このように、同じ要介護度・利用時間で基本的な介護サービス費を比較すると、デイケアのほうが高い傾向です。ただし、両者は目的や提供されるサービスなどが異なるため、費用だけでなく、必要な支援も踏まえて選ぶことが大切です。

デイサービスとデイケアはどちらを選ぶべき?

 
デイサービスとデイケアのどちらを選ぶか迷ったときは、本人の心身の状態や必要な支援、利用目的をもとに考えることが大切です。

それぞれに向いている方を見ていきましょう。

デイサービスが向いている方

デイサービスは、日常生活の支援を受けながら、自宅での生活を続けたい方に向いています。具体的には、次のような方が挙げられます。
  • 自宅での入浴や食事に支援が必要な方
  • 外出やほかの利用者と交流する機会を増やしたい方
  • 家族の介護負担を軽減したい方 など
デイサービスでは、日常生活の支援に加え、レクリエーションや季節のイベントなどを通じてほかの利用者と交流することで、生活に楽しみやメリハリが生まれることも期待できます。

また、利用中は家族が仕事や用事を済ませたり、休息を取ったりする時間を確保しやすくなります。

デイケアと比べて施設数が多く、基本的な介護サービス費が低い傾向である点も特徴です。ただし、サービスや雰囲気は施設によって異なるため、本人が無理なく通い続けられるか確認して選びましょう。

デイケアが向いている方

デイケアは、専門職によるリハビリを受けつつ、自宅での生活を続けたい方に向いています。具体的には、次のような方が挙げられます。
  • 退院後もリハビリを継続したい方
  • 病気やけがなどで低下した身体機能の維持・改善を目指したい方
  • 歩行や食事、着替えなどの日常生活動作を維持・改善したい方
  • 医学的な管理のもとでリハビリを受けたい方 など
デイケアでは、リハビリの専門職が利用者の状態を確認し、目標に応じたプログラムを作成・実施します。「一人で歩きたい」「自分で着替えたい」など、具体的な目標に合わせて取り組める点が特徴です。

また、医師が配置されているため、医療的な管理を受けながらリハビリに取り組みたい方や、体調面に不安がある方にとっても選択肢の一つとなるでしょう。

ただし、デイサービスと比べて施設数が少なく、基本的な介護サービス費は高い傾向です。

どちらが適しているか判断しにくい場合もあります。本人がどのような生活を送りたいのか、どのような支援が必要なのかを考えたうえで、ケアマネジャーや主治医に相談して決めていきましょう。

デイサービス・デイケアに関するよくある質問

デイサービスとデイケアに関する、よくある疑問について解説します。

Q.デイサービスとデイケアは併用できますか?

要介護1~5の方は、必要性が認められ、ケアプランに組み込まれていれば、デイサービスとデイケアを併用できます。

例えば、デイケアで専門的なリハビリを受けながら、別の日にデイサービスを利用して入浴や食事などの生活支援を受けるといった利用方法が考えられます。

ただし、公的介護保険には要介護度に応じた支給限度額があるため、希望する回数をすべて利用できるとは限りません。併用を希望する場合は、ケアマネジャーに相談しましょう。

Q.デイサービスとデイケアは途中で変更できますか?

本人の心身の状態や必要な支援が変わった場合には、ケアプランを見直し、デイサービスからデイケア、またはデイケアからデイサービスへ変更することが可能です。

例えば、退院後はデイケアでリハビリを受け、身体機能が回復したあとに、生活支援や交流を目的としてデイサービスへ移行するケースなどが考えられます。

変更を検討するときは、ケアマネジャーや主治医に相談し、本人の状態や今後の生活に必要な支援を踏まえてケアプランを見直しましょう。

デイサービス・デイケアの特徴を理解して、自分に合ったサービスを選ぼう


デイサービスとデイケアは、どちらも自宅での生活を支える通所型の介護サービスですが、目的や提供されるサービスなどが異なります。

日常生活の支援や利用者との交流を重視する場合はデイサービス、専門職によるリハビリを必要とする場合はデイケアが選択肢となるでしょう。

本人の心身の状態や希望する生活、家族の状況などを踏まえ、ケアマネジャーや主治医とも相談しながら、適したサービスを選ぶことが大切です。

 
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小玉 有紀[介護福祉士]

1986年生まれ。福祉系専門学校にて介護福祉士・介護事務士を取得。介護業務を経験。その後、生活相談員・ケアマネジャーとしても勤務。全国展開する有料老人ホームにてアセスメントツールの開発事業に携わる。また系列施設で社員研修の講師となる。現在も、ケアマネジャーとして勤務するかたわら、ライターとして活動中。

資格:介護福祉士・介護事務士・介護支援専門員

公開日:2026年10月15日

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