そもそも、認知症によって引き起こされる症状は、大きく分けて「中核症状」と「周辺症状」の2種類があります。中核症状とは、加齢や病気などによって脳の細胞が破壊され、記憶や認識などの機能に直接的な障害が起きている状態のことです。一方、周辺症状とは、中核症状によって二次的に引き起こされる不安や混乱、行動の変化など精神面・行動面にみられる症状です。
2種類のうち、「周辺症状」のほうはBPSDとも呼ばれます。
BPSDは、中核症状に加え周囲の環境や体の不調、精神状態などの要因が重なることで引き起こされます。そのため、適切な対応で認知症の方の不安や混乱を解消すれば、抑制につながる可能性があります。少しでもBPSDの悪化を抑えて、本人や周囲の苦痛・負担を軽減させるためには、認知症の方に対して適切な対応や心のケアを心がけることが大切です。
認知症の中核症状について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
BPSDにはどのような症状がある?
BPSDのおもな症状
・不安や抑うつ
・徘徊
・妄想
・幻覚
・暴力や暴言
・介護拒否
・睡眠障害
・失禁
・弄便(ろうべん)
・異食