一時的な介護費用の平均は74万円
※「かかった費用はない」を0円として平均を算出
介護費用の平均月額は8万3,000円
※「支払った費用はない」を0円として平均を算出
施設を利用する場合の平均月額は12万2,000円
・ 在宅介護費用の平均月額:4万8,000円
・ 施設介護費用の平均月額:12万2,000円
介護費用は、要介護度が上がるにつれ、平均月額も上がる傾向にあります。
※要支援1~要介護5は、公的介護保険制度の利用経験がある人の平均額
※「支払った費用はない」を0円として平均を算出
介護期間と介護費用の総額の平均は?
介護期間の平均は5年1カ月
介護費用の総額の平均は約580万円
厚生労働省「令和3年簡易生命表の概況」によると、平均寿命は男性81.47年、女性87.57年です。平均寿命の推移は、一時的に前年を下回る年があるものの、男女ともに延びています。
今後も平均寿命が延び続けた場合、介護期間も長くなる可能性があり、将来的には介護費用の増加も考えられるでしょう。
65歳以上の公的介護保険サービスの自己負担割合は?
65歳以上の自己負担割合は本人や世帯の合計所得金額による
65歳以上の「第1号被保険者」は、要支援または要介護状態にあれば、原因を問わず公的介護保険制度の利用が可能で、本人や世帯の合計所得金額によって自己負担割合が異なります。
第2号被保険者は、加齢にともなう特定疾病で要介護(要支援)状態の認定を受けた場合に利用が限られ、自己負担割合は1割です。
一方、65歳以上の「第1号被保険者」が公的介護保険制度を利用する際の自己負担割合は、以下のように分かれています。
公的介護保険サービスの補助には上限がある
在宅サービスや地域密着型サービスの1カ月あたりの利用限度額の目安
地域密着型サービスは、中重度の要介護高齢者や認知症を患っている高齢者などが、可能な限り住み慣れた地域で生活するための、市町村認定の事業者が提供するサービスです。
在宅サービスや地域密着型サービスの利用における、1カ月あたりの要介護度別の支給限度額と自己負担割合は以下のとおりです。
※支給限度額は、標準的な地域の例です。地域によっては上記金額よりも高くなる場合があります。
※1・2・3割負担の額は、高額介護サービス費適用前の金額です。
関連記事:65歳以上の介護保険料はいくら?平均納付額や支払い方法をご紹介
公的介護保険制度で利用できるサービスは?
利用できるサービス
在宅サービス | ・通所介護(デイサービス) ・通所リハビリテーション(デイケア) ・ 訪問介護 ・ 訪問入浴介護 ・ 訪問看護 ・ 特定福祉用具購入費、住宅改修費の支給 ・ 福祉用具貸与 |
地域密着型サービス | ・ 夜間対応型訪問介護 ・ 小規模多機能型居宅介護 ・ 認知症対応型通所介護 |
施設サービス | ・ 介護療養型医療施設への入所 ・ 介護医療院への入所 ・ 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への入所 ・ 介護老人保健施設への入所 |
※介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への入所は、原則要介護3以上の方に限られます。
利用できないサービス
・ 送迎
・ 移送
・ 宅配や配食サービス
・ 訪問理美容
・ 外出支援
・ 家事代行 など
民間の介護サービスの利用では、介護生活の質の向上や、本人または家族の安全性や安心感を高められるなどのメリットを得られます。
介護費用を賄えない場合はどうする?
ケアマネジャーに適切なプランを作成してもらう
ケアプランは、居宅サービス計画・施設サービス計画・介護予防サービス計画の3つに分類され、利用者ごとに適切なサービスを提供するために欠かせないものです。
ケアプランを作成する際、利用者または家族とケアマネジャーなどによる話し合いが行なわれます。
介護費用を抑えるためには、支払い可能な金額を提示し、その金額をもとにケアプランを作成してもらったり、必要のないサービスを省いてもらったりするとよいでしょう。
公的制度を利用する
・ 高額介護サービス費支給制度
・ 社会福祉法人等による利用者負担軽減制度
・ 特定入所者介護サービス費
公的制度を知っておくことで、介護費用の払い戻しや、条件によっては貸付けや補助を受けられる場合があります。
予算に見合う施設を利用する
民間の介護保険で備える
・ 現金給付を受けられる
・ 生命保険料控除の対象になる
・ 経済的安心感を得られる
以下のような条件に当てはまる場合は、民間の介護保険への加入を考えるとよいでしょう。
・ 自分に介護が必要になった際、介護費用の捻出が難しいと予想される
・ 周囲に頼る人がいないため、公的介護保険制度外のサービスを多用する可能性がある
・ 65歳未満で介護が必要になった場合に備えたい
民間の介護保険は、商品によって加入や給付条件が異なるため、十分に確認したうえで加入してください。