まずは、認知症の初期症状「怒りっぽい」がどのような症状なのか解説していきます。併せて、認知症の中核症状や周辺症状などについても理解しておきましょう。
中核症状と周辺症状
具体的には、記憶障害や日時が不正確になる見当識障害、遂行機能障害、理解力・判断力の低下、失行、失語などが挙げられます。
一方で周辺症状とは、中核症状の二次症状として引き起こされる症状のことです。行動・心理症状(BPSD)とも呼ばれます。中核症状による理解力・判断力の低下と生活環境による影響が本人に不安や混乱をもたらし、その不安・混乱が起因となって副次的に引き起こされる症状です。
周辺症状の具体的な内容については、後述します。
認知症の初期症状「易怒性・被刺激性の亢進」によって怒りっぽい性格になる
認知症患者の多くを占めるアルツハイマー型認知症のBPSDには、怒りっぽくなる「易怒性・被刺激性の亢進」という症状があります。
具体的には、「急に不機嫌になる」「大声をあげて威嚇する」「殴りかかろうとする」などの行動を起こすなどが一例です。
「怒りっぽい」以外の認知症の初期症状とは?
記憶障害に関しては、数分前~数日前の短期間の記憶を忘れっぽくなるケースがほとんどです。数カ月~数年前の長期間の記憶においては、症状が進行するにつれて徐々に忘れっぽくなっていきます。
また、判断力低下は、出来事に対する理解や判断が難しくなる症状です。身近なところでいうと、買い物中の会計や横断歩道を渡るタイミングなどがわからなくなる、といったケースが挙げられるでしょう。
認知症の行動・心理症状(BPSD)として挙げられる症状
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抑うつ
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不安
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アパシー
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焦燥性興奮
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拒絶
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幻覚
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妄想
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不眠
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徘徊
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歩行障害
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失禁